ヨシムラ
絶版車は怖くない。むしろ今が旬でもある。
正しい知識があれば絶版車ライフは充実する
今のバイクにはない独特の魅力を持つ絶版車。オーナーになりたいという夢を持つ人も後を絶たない。しかし生産されてから30年以上経過しているバイクは、現行車とは異なる接し方が必要となる。またインターネットの世界ではさまざまな故障やトラブルなどの情報も流れていて、購入するのに二の足を踏むこともあるのではなかろうか。そんな時に頼りになるのが絶版車専門店だ。
ウエマツは25年以上の歴史を持つ。整備重視のショップと公言し、販売したバイクはどんなに古くても保証書をつけているほど。整備や修理、トラブルなどを手掛けた量も膨大で、ノウハウを蓄積してきた。多くの知識や高い技術力があるからこそ、「旧車が壊れるというのは間違い。現行車と同じようにガンガン乗ってください」と言い切れるだけの車両を提供できるのだ。
その膨大なノウハウの一部を紹介する『絶版車の医学』も、今回が最終回となる。ここであらためてベテランメカニックに絶版車との付き合い方を伝授してもらった。
強調していたのは「10年前より今のほうが絶版車を維持しやすい環境になっている」ということ。というのは、各種リビルドパーツの充実や技術力の向上などが理由だという。多くの経験に裏付けられたその言葉は信頼に値する。絶版車にあこがれている人は、今が購入のチャンスなのかも知れない。
購入時の注意
個人売買で購入する場合、乗りっぱなしの車両が多い。実動車とうたわれていても、必ずしもベストな状態とは限らない。なかにはなんとか動いている車両もあるほど。30年以上前に製造された絶版車とはいえ、リッターバイクなら100ps以上を発揮し、最高速が200km/hを超えるものもめずらしくない。それだけ負荷がかかるのだから、部分的な不具合が致命傷になることも。まずは全体をプロの目でチェックする必要がある。
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横田 和彦
1968年6月生まれ。16歳で原付免許を取得。その後中型、限定解除へと進み50ccからリッターバイクまで数多く乗り継ぐ。現在もプライベートで街乗りやツーリングのほか、サーキット走行、草レース参戦を楽しんでいる。