Ninja H2 Carbon(2019)インプレッション
アクセルを勢いよく開けると異次元の加速を見せ、次のコーナーが一気に迫ってくる。一般道路では自制心が必要だが、この感覚を味わうことはできる

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ヨシムラ

スーパーチャージドエンジンを搭載し、業界をアッと言わせたニンジャ H2の国内販売モデルは最高出力を高め、鮮烈なフィーリングに磨きをかけた。そのモンスターを1,000㎞走らせて乗り味を検証!

久々の過給機付きエンジンそのフィーリングは

15年にニンジャH2が登場したときは誰もが目を疑った。998㏄の排気量を持つエンジンにスーパーチャージャーを装備し200㎰のパワーを得ること自体は、カスタム業界であれば納得ができる。しかし二輪メーカーがそれを量産し、販売するというのだ。その話題のバイクに試乗する機会は比較的早く訪れた。場所はサーキットだったが、体験したことがない加速にビビってしまい、ストレートでもタコメーターの針をレッドゾーンに入れられない始末。だが市街地に引っぱり出してみると意外にも流れに乗って普通に走った。とはいえ過給エンジンは一般的なバイクとは扱いが異なる。1,000㎞を超えるツーリング取材などを重ねた結果、公道では慎重なアクセルワークが必要だと学んだ。それくらいシビアなエンジンだったのだ。

今回試乗したニンジャH2カーボン(2019)を目の前にして、そんな過去を思い出した。さらに緊張させる要素は、ニンジャH2カーボンは、最高出力が従来のニンジャH2より30㎰以上アップしていること。より一層慎重なアクセルワークが必要かと気持ちを引き締めつつエンジンを始動。普通のバイクとは異なった高い金属音が混ざったサウンドが響き渡る。

Ninja H2 CARBON

Ninja H2 CARBON(2019)

なんといってもここがポイント

Ninja H2 Carbon(2019)インプレッション

スーパーチャージドエンジンはデビュー当時のモデルと比べると大幅にキャラクターが変わっている。初代はアクセル操作に対してエンジンがするどく反応したため、スポーツ走行ではプラスになる反面、渋滞などではギクシャクすることも。2019年モデルはよりなめらかな反応になっているので、ツーリング後半に疲れてアクセル操作が雑になったときも挙動を乱しにくくなっていた

ライディングポジション
Ninja H2 Carbon(2019)インプレッション ライディングポジション

着座位置が高めのスポーティーなポジション。セパレートハンドルは低めでステップは高め。ミドルクラスのスポーツバイクのようなコンパクトなフォームになる。シートの肉厚は薄めで足着き性はいい(ライダー 身長:166㎝ 体重:70㎏)

乗り降り
引き起こし
Ninja H2 Carbon(2019)インプレッション 引き起こし

この項目はバイクを倒さないギリギリまで傾けるのだが、申し訳ない、今回はこれが限界だった。決して支えにくいわけじゃなく、リッターバイクとしては標準的な重さである。しかし車両価格が脳裏をよぎり、ここ止まりとなった

メーター視認性
ミラー後方視認性
Ninja H2 Carbon(2019)インプレッション ミラー後方視認性

ウインカー内蔵のミラーは左右に張り出しているため意外と後方を見やすい。ただ低い位置にあるため視線の移動量が多い。慣れてしまえば気にならないレベルではあるが。ステーはウイング形状で高速域でもブレにくい

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横田 和彦

1968年6月生まれ。16歳で原付免許を取得。その後中型、限定解除へと進み50ccからリッターバイクまで数多く乗り継ぐ。現在もプライベートで街乗りやツーリングのほか、サーキット走行、草レース参戦を楽しんでいる。




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