ヨシムラ
ストリートファイターテイストのZ900は2020年にモデルチェンジを受けた。基本コンセプトはそのままに装備面を充実。ネオレトロ系のZ900RSとはまったく異なるハンドリングを持つネイキッドは、どのように変化したのだろうか。
エクステリアも装備して進化した2020年モデル
大ヒットとなったZ900RSと基本設計が同じでありながら、日本での知名度は低めだったZ900。そのZ900がモデルチェンジを受けたのは2020年のこと。ストリートファイターテイストの基本シルエットはそのままに、LEDヘッドライトやトラクションコントロールの採用など各部を大幅にアップデートした。
実は個人的に非常に気になっていたモデルなのだ。というのも過去に何度もZ900に乗ったのだが、900㏄クラスとは思えない軽快なハンドリングを持っていることを知ってしまったからだ。Z1000やZ900RSに注目が集まりがちで話題に上がりにくいバイクなのだが、自分の中での評価はかなり高い。それが正常進化したのだから気にならないわけがない。
実車を目の前にするとシルエットは確かにZ900なのだが、各部からは洗練された印象を受ける。セルボタンを押すと集合マフラーから直4の連続した排気音が響く。車重は前年式比で3㎏増しだが押し歩きでも差は感じない。通りに出てまたがるとカラー液晶メーターが視界に入り、新型であることを再認識。軽いクラッチをにぎると軽快に走り出した。
やはり動きは900㏄クラスとは思えないくらい軽い。クルマが増え始めた朝の道を走りながらそう思った。ほどなくして首都高のランプを駆け上がる。このまま高速道路で一気に浜松へと向かうのだ。
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横田 和彦
1968年6月生まれ。16歳で原付免許を取得。その後中型、限定解除へと進み50ccからリッターバイクまで数多く乗り継ぐ。現在もプライベートで街乗りやツーリングのほか、サーキット走行、草レース参戦を楽しんでいる。