2018年モデル Ninja H2 SX SE(ZX1002BJF) ワインディング走行

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ヨシムラ

スーパーチャージャーを装備したスポーツツアラーでガッツリと1,000kmを走る。そこで得られた感覚は、カワサキの大型ツアラーにはそれぞれに明確な個性があることだった。

クラストップの高性能と日常の扱いやすさを追求

過給機を搭載したニンジャH2が登場した時は、かなりのインパクトで乗り味も刺激的だった。同じ過給機エンジンのツアラーモデルが出ると聞いた時は、はたしてツアラーとしてのキャラクターが成立するのか疑問だったが、デビューしたNinja H2 SXに乗ってビックリ。実に扱いやすく調教されていたことに感心したものだ。

ところが今回、編集部を出発するときの天候は雨で路面はフルウェット。Ninja H2 SX SEをこういうシチュエーションで乗るのは初だ。いくら調教されているとはいえ200psを発生する過給機エンジンのことを考えると自然と肩に力も入る。緊張しつつクラッチをミートすると…、予想に反し実にスムーズに走り始めた。まるでミドルクラスのバイクのように。扱いやすいエンジン特性のみならず、リラックスできるライディングポジションの影響もあるだろう。抱いていた不安はすぐに払拭された。過給機エンジンは回転が上がるにつれ、二次曲線的にパワーが盛り上がっていく。その反面、低回転域ではリッターバイクとしてはトルク感がやや薄め。そんな特性もあって大トルクではリヤタイヤがすべりやすいウェット路面でも危なげなく走れるのだろう。僕は混み合う雨の都心の大通りを何事もなかったように走り抜け、高速道路のランプを駆け上がった。

なんといってもここがポイント

2018年モデル Ninja H2 SX SE(ZX1002BJF) 試乗インプレッション

“SE”には、左右のサイドカウルに内蔵されたLEDのコーナーリングライトが装備される。縦に3灯並んでいて浅めのバンク角では一番上が、中くらいで中央、深くなると3番目が点く。はたして効果はいかに…、と夜の峠道にアプローチしてみると、これが実によい仕事をする。ヘッドライトが届かないコーナーの奥を明るくしてくれるので安心感が高まる。不意の障害物にもより早く気付くことができるのだ

ヘッドライト照射性
2018年モデル Ninja H2 SX SE(ZX1002BJF) 試乗インプレッション

ロー

2018年モデル Ninja H2 SX SE(ZX1002BJF) 試乗インプレッション

ハイ

フロントカウル内に収まるのは、バイクでも一般的になってきたLEDヘッドライト。光は白く、対象物をクッキリと浮かび上がらせる。コンパクトサイズだが光量は十分。左右への広がりがやや少ないようにも感じたが、カーブではコーナーリングライトがフォローしてくれる

メーター視認性
2018年モデル Ninja H2 SX SE(ZX1002BJF) メーター視認性
2018年モデル Ninja H2 SX SE(ZX1002BJF) メーター視認性

アナログ式のタコメーターと液晶画面の組み合わせ。タコメーターは昼夜問わず読み取りやすい。液晶画面はハンドルスイッチにより背景色を変更したり、表示モードを2種類から選択したりすることができる。写真のスポーツモードに対し、よりシンプルなツーリングモードがある

メーター操作性
2018年モデル Ninja H2 SX SE(ZX1002BJF) メーター操作性

画面表示やパワーモードの切り替え、エンジンブレーキの効き具合などの操作は左のハンドルスイッチで行なう。基本的に停止時に設定するが、クルーズコントロールの設定など走行中に操作する項目も。何度か使っていると直感的に操作できるようになる

グリップヒーター
2018年モデル Ninja H2 SX SE(ZX1002BJF) グリップヒーター

グリップヒーターが標準装備なのもよい。単に寒さがしのげるだけでなく、ブレーキやアクセルといった操作系を確実にコントロールするためにも、指先が温まっていたほうがよいからだ。個人的にはすべてのバイクに装備されていてよいモノと考えている

問い合わせカワサキモータースジャパンお客様相談室
電話番号0120-400819 ※月〜金曜 9:00〜12:00、13:00〜17:00(祝日、当社休日を除く)
URLhttps://www.kawasaki-motors.com/mc/
横田 和彦

1968年6月生まれ。16歳で原付免許を取得。その後中型、限定解除へと進み50ccからリッターバイクまで数多く乗り継ぐ。現在もプライベートで街乗りやツーリングのほか、サーキット走行、草レース参戦を楽しんでいる。




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