ヨシムラ
古い点火システムだけにトラブルも起きやすい
ポイント点火といってもピンと来ない人もいるはず。なにせ70年代後半にはイグナイター式(またはCDI)に代わっていき、現代では使われていない方式だからだ。カワサキ車でいうとKH250やZ1000あたりまでが対象となる。
ポイントに不具合が生じると、エンジンの始動性が悪くなる。またアイドリングが不安定になったり、パワーダウンするなどの症状を起こすことも。そのままにしておくと、エンジンがかからなくなったり、点火タイミングがズレて不完全燃焼を起こしカーボンの堆積や、2ストロークの場合はミスファイヤーに加え、そのまま乗ってるとプラグのカブリなどの症状が出る。
古いバイクならではの点火トラブルを解消!
解決法は点火タイミングを調整すること。検電器やタイミングライトなどの専用道具があればキッチリ合わせられるが、目視でもだいたいは合わせられる。そもそもポイント点火は定期的に調整する必要があるもの。自分でやる自信がなければ旧車に強いショップに依頼しよう。
ただしその場合は、定期的に調整する必要が生じる。その手間を省き現代のバイクのようにメンテナンスフリー化したい場合は、思い切って社外品のイグナイター化キットに交換するという方法がある。キットの価格は8万円くらいからで、コストはかかるが、定期的な調整やトラブルから解放されるというメリットは大きい。検討する価値は十分にある方法だと言える。
本当に調子がいいエンジンを知っていますか?
絶版車は点火系などにトラブルが起きて調子をくずしていてもオーナーが気付いてないことがあります。聞けば「乗り始めた時からこんなものだった」と。入手した時から完全じゃなかったので本当の調子のよさを知らないんですね。もし少しでも「変かも」と思ったら一度相談に来てください。当店で購入したバイクでなくても、経験豊富なメカニックがしっかりとチェックいたします。(ウエマツ整備士 岩田さん)
横田 和彦
1968年6月生まれ。16歳で原付免許を取得。その後中型、限定解除へと進み50ccからリッターバイクまで数多く乗り継ぐ。現在もプライベートで街乗りやツーリングのほか、サーキット走行、草レース参戦を楽しんでいる。