ヨシムラ
9年前、親が所有する土地をゆずり受けたことを機に、3階建ての自宅を新築する。建築する際に、長年待ち望んだガレージの設置を重要項目とし、友人のアドバイスを受けながら、こだわりのバイク専用ガレージを完成させた。
※文中の内容は雑誌掲載当時のものとなります
真っ赤なフロアと黒壁のツートンに拘る
道宗史泰さんは9年前、父親からゆずり受けた実家を取り壊して新築することにした。新築するにあたり、念願のバイク専用ガレージも設置したのである。建て替えが着工された際に、建具屋を営む友人をアドバイザーとして迎え、“なるべくシックで、それでいてハデ目に”というコンセプトのもとにガレージ構想を練った。
木造建築ということで、外壁は木板を張るが、内装にはシャレた感じの材料を使いたいということで、黒の穴あきボード(有孔ボード)を使用する。しかし市販されている穴あきボードにブラックがなかった。ブラックにこだわった道宗さんは、いったんホワイトボードを貼った後で、エアスプレーガンを用いてブラックに塗装していった。その時点で思惑どおりのカラーに塗り上がり、達成感に浸った。しかし、時間をおいて穴あきボードを確認したところ、穴の中までは塗料が入らず、遠目に見ると穴の縁が白く残っていることに気が付く。結果、数千個に及ぶ穴を、友人と二人で一つ一つ筆で修正することとなった。道宗さんいわく「仲間だったからそこまで手間ひまかけて気の遠くなりそうな修復作業が行なえた」と、作業の苦労を振り返る。
フロアは光沢のあるレッドとしているが、これは樹脂系のカラーコンクリートをフロア全面に塗って仕上げている。エンジンオイルなどでフロアが汚れても、樹脂系なので、ブレーキクリーナーなどを吹き付けてウエスで拭き取れば簡単に汚れは落ちるそうだ。
この他のポイントはガレージのシャッターで、オーバースライダーを採用する。
「専門誌などを参考に友人と模索したところ、けっこうオーバースライダーを採用している住宅があり、オシャレな感じがするので設置することにしたんです」
シャッターの表側には、“ROUTE 66”のロゴが掘りられており、実にオシャレに仕上がっている。
土門六平
フリーランスライター&エディター