ヨシムラ
カワサキと柳川 明選手の熱狂的なファンの荒金さん。オートポリスやスパ直入も近くにあり、バイクライフも必然的にレース志向になっている。ガレージの中も外もライムグリーン一色に染まっていた
※文中の内容は雑誌掲載当時のものとなります
美容室の店舗をガレージに改装
荒川 徹さんは根っからのカワサキファンで、スーパースポーツを中心にバイクライフを楽しんできた。そんな折、14年にチームグリーンが22年ぶりに鈴鹿8耐に参戦することが発表され、仲間内で急きょ鈴鹿8耐用マシンをモチーフにしたカスタムマシンを製作しようという話が持ち上がった。
福岡のモーターショーで鈴鹿8耐参戦ZX-10Rが展示され、会場を訪れた荒金さんは、そのZX-10Rを隅から隅まで撮影する。その後、さっそく福岡のカスタムショップに協力を仰ぎ、レプリカ作成に着手する。そのレプリカモデルは今も大切にガレージに飾られている。
そのガレージは荒金さんの叔母が営んでいた美容室を利用している。叔母が他界したことから美容室を閉めて、しばらくの間貸店舗となっていた。その時、建屋は築40年目を迎えており、美容室をリフォームして、子供部屋などを作って住む構想を進めるべく、業者と工事内容の打ち合わせを行なった。その際、お子さんもバイクに乗り始めたことでバイクが増えてきたため、1階フロアー全面をガレージにすることにした。
こうして本格的にガレージ構想が動き出したのは今から4年前のことで、熊本地震が起きた16年4月14日以降のことだった。熊本地震では荒金さんの住む別府も震度6弱の影響を受け、「室内はめちゃめちゃになってしまった」そうで、一段落したところでガレージ作りが再スタートする。
美容室の名残は今も輝きを放つフローリングと、一番奥に残されている洗面化粧台に見ることができる。
当初ガレージに出入りするドアが狭く、バイクの出し入れに支障をきたしたため、ユニット式の物置を購入し敷地内に設置。当時所有していたZX-10RとDトラッカーの2台を収納していた。しかし、その後、幅2mのシャッターが設置され、バイクの出し入れがラクになりバイクもイナバ物置からガレージ内に移動している。現在ガレージ内にはZX-10R、ZX-7R、Dトラッカー、Z125プロの4台を置いている。ライムグリーンに染められた荒金さんの秘密基地は、まさにバイクライフのワンダーランドだった
土門六平
フリーランスライター&エディター