ヨシムラ
島々からなる五島列島は南西端最大の福江島に行ってみた。そびえたつ福江の顔・鬼岳や遣唐使、空海らが残した史跡、時代を見続けて残ってきたキリシタン教会、椿油や自然を身近に感じさせる五島灘の美味い幸を味わいながら旅をしてみよう。
1日だけじゃもったいない福江島の旅
福江は通称・下五島とも呼ばれ、五島列島のなかで最大の島だ。海はシケていたが、すぐに睡魔に襲われ船酔いもしないまま福江についていた。「おかえり」とサポートしてくれる知り合いが笑顔で出迎えてくれる。以前、イベントで知り合ったI夫妻が旅を支えてくれた。さっそく宿へ向かった。この島は宿が結構充実している。次はテントもいいかなぁとひとりごちしてみた。初日に地元のやんちゃな雰囲気あふれるみなさんとともに歌い騒ぎ、大いに盛り上がった。島の人たちは少しシャイなところがあるが、瞳は真っ直でみんなやさしい。うまい五島列島の焼酎と五島灘で捕れた魚は抜群! 脂が乗り身の締まった魚は絶品だ。
一軒で終わらないのが福江の飲み方。向かったのは女優・川口春奈さんの母姉が営む店。ここでも楽しく盛り上がり、島の夜はふけていった。翌日、早くから出発し島の最西部にある玉之浦へ向かった。玉之浦と橋で繋がっているのが島山島。この間にあってシンボルとなったのが赤灯台である。荒波のなかで見れば、波に圧倒され穏やかな時期は心まで穏やかになる。今回は知り合いのI婦人が同行し、その魅力を余すことなく聞かせてくれた。五島列島の椿油を使った人気化粧品を扱う彼女は兵庫出身。夫が五島列島出身ということもあり、島の魅力に取りつかれた一人だ。
五島列島はアクセスしやすいうえに、道路も走りやすく電気自動車のインフラ設備もいち早く取り入れた先進的な島だ。便利とエコロジー、そして自然をうまく融合させている。ルルドの泉がある井持浦天主堂などの教会もめぐった。玉之浦は無料の足湯もあり近所の人たちと話しながら歓談も楽しい。映画『悪人』に登場する断崖の灯台も、貝殻で埋めつくされた柔らかい白浜も、たまらない場所だらけである。遣唐使の時代から現代まで、魅力を失わない島のおもしろさに心奪われた旅だった。「あと二日あれば…」と思いながら再来を誓った旅だった。
海鮮料理屋「パンドラ」
道を進むなかでみつけたパンドラ。名前はヤバイと直感が囁く。I婦人の言葉を信じて入れば、店内には水槽が…。恐る恐る顔を近づけたらウチワエビや鯛。迷った挙句エビを捕まえて刺し身をいただいた。
落合 みつを
シンガーソングライター。新潟県出身。2004年メジャーデビュー。世界初の分解ギターをヤイリギターと製作する。現在、愛車W800との旅をウェブ TVで世界配信中。全国コミュニティFM7局放送中『今日はどこまで歩こうか?』詳しくは公式HPインフォメーションにて
http://information.mitsuwo.com
Web TV『落合みつをの今日はどこまで走ろうか?』
http://www.mitsuwo.com/