カワサキ仕様「スズキ キャリイ」の全貌を解説
ベース車となったバイクキャリイカーは、スズキの軽トラックであるキャリイのバリエーションモデル。バイク積載が前提となった特装車で、左右のアオリが低くフロントタイヤを止めるバーが設けられ、荷台には板敷きがほどこされている。
新車で購入して、そのままオールペイント。カラーリングのモチーフとしたのは、かつての愛車である名車ローソンレプリカZ1000Rの2型。ローソンを象徴するストライプのカラーパターンは、ブルーとホワイトの配置を2型に合わせてあるのがこだわりポイントとなっている。
エクステリアにはカーボンパーツを多用している。ベースマシンが実用一点張りの軽トラックだからこそ、本気度の高さがマシンの完成度を引き上げる。大人の遊びは、真面目にやるからおもしろく、またすごみも出るものだ
GTウイング調(?)のリヤスポイラーが、エクステリアの効果的なワンポイントとなっている。スタンダードでは板敷きの荷台は、アルミ縞鋼板が敷き直される
テールランプやウインカー、バックランプ、ヘッドライトなどの灯火器類は、ほぼすべてLED化。交換作業は、車両を購入直後にDIYで行なったものだ
リヤタイヤの泥除けには、カワサキロゴをレイアウト。細部へのこだわりが、マシン全体の完成度を引き上げるのは、バイクカスタムと同様なのだ
4点式のロールバーは、スーパーチャージャーキットなどと同様にGTカープロデュースの製品だが、タイヤストッパーバーを追加したワンオフ品
マフラーはスクーター用パーツで知られるウイルズウィン製のサイド出しタイプ。エアクリーナーも同社製のキットを使用してパワーフィルター化されている
スーパーチャージャーの装着や足まわりの変更など、1年に満たない期間でここまで仕上げられた。そこで気になるのは、やはり走りっぷりだ。
「スーパーチャージャーで段違いに速くなりました。空荷でワインディングを走ると、すぐにドリフトするくらいパワフル。でも、ミッションがノーマルのままなので最高速は伸びませんでした。加速は異様に速いんですけどね(笑)」
このライムグリーンの軽トラックがミラーに映ったら、加速勝負では手を抜くことは禁物のようだ。
カワサキファンならずとも気になるこのマシン。バイクイベントによく参加しているので、この超絶軽トラに出会える可能性もある。
ノーマルのメーターパネルは、スピード、燃料計、距離計など最低限の表示機能しか持たないため、タコメーター、ブーストメーター、水温計を追加装着
味気ないノーマルペダルは、ペダルカバーでドレスアップ。フロアマットは、ボディカラーとコーディネイトして、グリーンのチェック柄をチョイス
転席のシートはレカロのフルバケットを装着。以前、四輪で使用していたもので、自宅でソファー代わりにしていたものを使用。ホールド性は抜群で、激しい走りにも対応
スーパーチャージャー装着による高出力化で、エンジン発熱量が増大。キャビンの右側後方に、GTカープロデュース製オイルクーラーを装備し冷却性能アップ
アルミホイールはWORK製。17インチにサイズアップさせ、165/35-17というワイド&扁平タイヤを履く。ドラムブレーキはディスク風カバーでドレスアップ
ショックユニットは、GTカープロデュース製のサーキット用をチョイスしているが、街乗りメインには少々硬すぎるとのこと。スタビライザーも同社製を装着する