Ninja ZX-14Rオーナー待望のアールズ・ギアのエキゾーストシステムがリリースされる。ZX-14Rの動力性能向上はもちろんのこと、シャープな車体デザインに合せた新形状のサイレンサーの採用など、魅力満載となっている
乗り手の右腕に忠実なパワー特性を実現
今回ここで紹介するのは、2本出しレイアウトを採用した同社の最高峰モデルでもあるチタンフルエキゾースト“ワイバン・ツイン”である。動力性能の向上はもちろんのこと、軽量化による車体のパフォーマンスアップにも大きく貢献するほか、エッジの効いた車体デザインに合わせた新形状のサイレンサーの採用なども大きな注目ポイントとなる。
パワーアップはもちろん、全域でのトルクアップを目指して開発されたワイバン・ツインは、エキゾーストパイプからサイレンサーに至るまで、すべてがZX-14R用に新設計されたモノである。目指したのは、スロットル操作に忠実なパワー特性で、今回のZX-14Rでは、純正マフラーに比べ低中速域でのトルクアップが計測グラフにも顕著に表れている。この差は街乗りからワインディングまで、幅広いシチュエーションで効果を発揮し、ZX-14Rのコントロール性を大幅に向上させるという。
アールズ・ギアでは、マフラーの開発車両は実際に車両を購入して開発を行なっている。その開発過程は通常では考えられないほど手間暇をかけたものであり、さらにある程度かたちになれば、今度は同社代表の樋渡治氏自身が実際に試乗する。この試乗は最終チェックではなく、あくまで製品としての完成度を高めていく開発過程の一つであり、これは樋渡氏自身がワークスのテストライダーとしてGPマシンの開発に携わった経験が活かされている。実際に試乗する際には、普通に走るだけでなく、むしろ“粗探し”のためにさまざまな状況を想定して走り、“粗”を洗い出し改善していく。つまり、アールズ・ギアの製品は一切の妥協を許さず、しっかりと作り込まれてから、商品として世に出ることになるのだ。
なお、このワイバン・ツインでは新形状のクロスオーバルサイレンサーと真円サイレンサーで、チタンと焼き色が入るドラッグブルーの2色がラインナップされるほか、カーボンサイレンサーも発売される。また、ZX-14R用に関しては一本出しのシングルタイプや、コストパフォーマンスにすぐれたソニック、さらにはスリップオンも順次発売される。