外装パーツメーカーのエーテックが、絶版車用のドライカーボンパーツをリリースする。その手始めとなるのは、カワサキの名車、GPZ900R用ドライカーボンパーツだ。その詳細を見てみよう。
ドライカーボンをまとい愛車はその輝きをさらに増す
ドライカーボン製品の開発を得意とするエーテックは、かつて販売していたGPZ900R用の各種外装パーツをドライカーボンでリニューアルした。同社はドライカーボンを手がける以前より多様な車種の外装パーツを生み出してきたが、その製作に用いられる型の多くを今も保管している。このGPZ900R用カウルはウェットカーボン製品を生産していたころの型で作られていて、ノーマル形状に準じたカウルとオリジナル形状のカウルの2種類を発売する。またサイドカウルやアンダーカウル、マフラーカバーといったパーツはこのリニューアルに合わせて新たに生み出されたパーツだ。そのラインナップは、GPZ900Rが生産されていたころよりもはるかに充実することになった。
同社には以前よりGPZ900Rオーナーから外装パーツの販売に対する問い合わせが多く寄せられており、このリニューアルもそんな声を受けての決定だったという。その他、ZX-12RやZX-9Rのオーナーからも販売についての要望が寄せられているそうで、GPZ900R以外の車種のリニューアルも順次検討していくという。
絶版車のパーツは少なくなってきている。そのため中古価格の高騰といった話も耳にするが、同社のこのラインナップは、GPZ900Rだけでなく、多くの絶版カワサキ車オーナーにとって朗報といえるだろう。
GPZ900Rカスタムバージョン
GPZ900Rはカスタムされた車両が多いモデルだ。同社もノーマル形状に準じたパーツだけでなく、同社独自の形状をもつパーツを取りそろえており、カスタムファンに向けてアピールする。ノーマルのスタイルを尊重しつつ、各部に独自のエッセンスを加えることで、オリジナリティを追求している。この車両はスペックエンジニアリングのカスタム車に同社製カスタム仕様のカウルをまとわせていて、その相性も抜群にいい。
4種の織りを用意
ひと言でカーボンといっても、その種類はさまざまだ。カーボンシートの織目によって種類は変わるのだが、綾織り、平織りが代表例だ。エーテックはこの2種類に加え、さらに開織(かいせん)と呼ばれる、織目の大きなカーボンを用意しており、さらに、強じんな繊維として知られるケブラーを織り込んだタイプもラインナップ。
綾織り
平織り
開繊
カーボン+ケブラー
エーテックとは?
バイク用外装パーツの総合メーカー。ドライカーボン技術をいちはやく確立するなど、その先進的な取り組みで業界をリードする。アジア選手権に参戦するバイクにも同社はパーツを提供しており、レースで得たノウハウを製品に積極的にフィードバックしている。
夏目健司
東海地区で雑誌の取材業務に携わる。社会ネタから街ネタ、スポーツ取材と、どんな現場にも駆けつけます。
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