自分だけのショックを多数の組み合わせから演出
リヤショックのデザインやカラーリングは車両全体のイメージを大きく左右するパートだ。とくに外部に露出しているツインショックは、リヤショックのカラーリング一つで車両の方向性をも左右するといっても過言ではないだろう。それと同時に、カスタムの方向性を明確にするためリザーバータンクなし・ありを選んだり、派手なアルマイトカラーのモノを望んだり、逆にシックなカラーリングのモノをチョイスするなど、リヤショックとはネイキッドユーザーにとってカスタムするにあたって悩ましい問題かもしれない。
そこでレーシングスペックをそのままストリートに還元させている英国のショックメーカー、ナイトロンを展開するナイトロンジャパンでは、ユーザーのイメージを具現化させようとカラーリングオーダーを開始した。同社といえばターコイズブルーのスプリングを象徴としているメーカーであり、そのカラーリングをベースにTシリーズ、Bシリーズ、Eシリーズとラインナップが細分化されていた。しかし11年からシルバーやブラックのパーツをラインナップに追加。そして従来のラインナップをレースシリーズ、ストリートシリーズの2タイプとし、それぞれのカラーリングを複数のカラーからフルセレクトできるようにしたのだ。
フルセレクトというからには、単にスプリングのカラーリングをターコイズブルーからブラックに変更できるだけ、といったような内容ではない。レースシリーズにいたってはスプリング、ハイ/ローコンプレッションアジャスター、リバウンドアジャスター、リザーバタンクキャップ、上下コレット、ステッカーをそれぞれ独立したカラーリングで選定可能。何とその組み合わせは1,944通りにもなるほどだ。なおストリートシリーズはスプリング、リバウンドアジャスター、上下コレットを変更可能とし、全54通りとしている。
このようなオーダーシステムを構築できるのも、ナイトロンジャパンではオーダーが入りしだい日本国内で組み立てるスタイルを採用するため。そのため通常の組み立て工程時にオーダーされたパーツを選択しているだけでもあるので、このカラーオーダーを利用しても追加工賃は一切不要。通常料金のまま、カラーリング変更を依頼できるのだ。
このような展開により、新品購入時に好みのカラーリング設定にすることはもちろん、オーバーホール時には有料にはなるものの各部のパーツ交換も可能。そしてこれは過去の同社モデルにも適合できるので“サービス開始以前に購入したから、現在のカラーリングから変更できないのか”といったサービスの差別化もないので安心してほしい。
愛車をどう演出するかはオーナーのセンスによるところが大きい。そのセンスを発揮する手助けに、このサービスはなってくれるはずだ。