空冷Zのスペシャリストが理想を追求してたどり付く
30年以上前に生産された空冷ZシリーズやZ-Jシリーズをまずオーバーホールし、カスタムというエッセンスを加え、新車といっても遜色のないレベルの安心かつ高い性能を発揮するマシンに仕立て上げる“ジェニュインチューニングマシン(GT-M)”を展開するブルドック。同社ではこれまでに数々のマシンを製作する過程で“こんなパーツがあったら…”という思いを、パーツメーカーとコラボレートして具現化してきた。ここで紹介するアイテムもそんな過程のなかから生み出されたモノだ。
写真を見れば一目瞭然だが、ニューアイテムはリヤショックである。これまで、同社ではさまざまなメーカーのリヤショックを装着してきた。しかし、空冷Z用と設定されている社外品の多くはゼファー1100と兼用。ノーマルゼファー1100とフルカスタムされた空冷Zの車重は違うため、バネレートが高いと感じていたという代表の和久井氏。マシンによってはプリロードを抜いた状態でも高いと感じることがあったそう。そこで、スプリングレートを適正化したリヤショックをイギリスのサスペンションメーカー・ナイトロンを日本で取り扱うナイトロンジャパンとコラボレートして作ったのだ。
その証となるのがナイトロンの設定にはない“オレンジ”のスプリングだ。同じバネレートのブラックとターコイズもラインナップされるが、今までの社外リプレイスショックにはないカラーリングだけあって、装着すれば注目を集めることだろう。ただ、ポイントになるのはやはり性能である。
ナイトロンを選んだのは、基本性能の高さがポイントになったと語る和久井氏。ベースとなっているのはナイトロンのなかでも、ハイグレードな“レースタイプ”。このモデルはいわゆるフルアジャスタブルで、圧側減衰圧(高速/低速を独立して調整可能)と伸び側減衰圧、プリロードを調整でき、よりオーナーの好みや乗り方、マシンの仕様によって調整ができること。さらにダンピング特性にも不満がないなど、和久井氏がサスペンションに求めた要素を満たしていたからだという。
すでにリヤショックを社外品に交換しているZオーナーも、より高みを目指したいと考えているのなら、ぜひ一度、問い合わせてみることをお勧めする。