黒真珠のような輝きを放つ、シックな大人のマフラー
人気の高いカスタムパーツの一つに“マフラー”が挙げられる。出力特性が変化するだけでなく、軽量化や見た目の変化など、複数の効果を得られることがその理由の一つだろう。マフラーメーカーの“ノジマエンジニアリング”が送り出したこのマフラーは“見た目”を重視して開発を進めたという。
それが、黒真珠のような輝きを放つ“DLC”サイレンサーで、材質はチタン。チタンというと、素材の色をそのまま活かすか、焼き色を入れたモノが多い。しかし、地のままでは没個性、焼け色を入れると派手になりがち。そこで落ち着いた雰囲気のサイレンサーを作り出すべく、以前から試行錯誤していたという。開発過程から基本のカラーは“ブラック”だったが、色味や耐久性などで、納得のいくモノにならない。そんななか着目したのが“DLC”だった。
さて、ここで“DLCって何?”と思っている人に簡単に説明しよう。DLCとは“ダイヤモンド・ライク・コーティング”の頭文字を取ったモノ。ダイヤモンドに近い高硬度を持つカーボンを表面に付着させることで、フリクションロスを低減させたり、耐摩耗性や対薬品性を高めることをねらった技術である。一部のスーパースポーツモデルのフロントフォークのインナーチューブに処理されていたこともあるので、記憶にある人もいるかもしれない。サイレンサーに関してフリクションロスは関係ないが、同社は独特の輝きや耐久性などに着目したのである。
もちろん、ここで紹介するマフラーはルックス面だけを重視しているわけではない。マフラーに求められる要素はさまざま。機能面も抜かりなく開発されている。とくにこのマフラーは平成22年度のマフラー規制をクリアさせつつ、性能を引き出すことに注力したという。エキゾーストパイプにはコニカルヘッダーを採用し、集合部には同社オリジナルのスパイラルコレクターを採用。サイレンサーも単に見た目だけではなく、性能や消音効果も考慮して作り上げられているのだ。
高年式のマシンでは法規制が厳しくマフラー交換ができないと思っている人もいると聞くが、そんなことはない。同社のマフラーは性能や見た目の両面で高いクオリティを追求しつつ、安心して公道を走れるのである。まだDLCサイレンサーのラインナップは少ないが、今後の展開が楽しみだ。
対応車種
車名 | 年式 | タイプ |
ZZR1400 | 08-10 | 4-1 |
ZZR1400 | 08-10 | 4-1-2 |
1400GTR | 08-10 | スリップオン |
ZRX1200DAEG | 09-10 | 4-1 |