ヨシムラ
カワサキが主催する「カワサキロボットエンジニアになろう!」が開催された。この企画は、小学校3~6年生を対象として、産業用ロボットの操作やプログラミングの楽しさを体感してもらおうという子供向けロボット講習会だ。場所はカワサキワールドが設けられている海洋博物館だ。操作するロボットは、カワサキの工場内で実際に使用しているロボットで、講師はカワサキのロボット技術者が担当する。カワサキロボットエンジニアになろう!は、定期的に開催されていて、今回、2月3日(土)・4日(日)に開催されたので、その講習の様子をお届けしよう。
取材したのは2月3日(土)で、講習は「講演+体験編」と「ロボット操作編」に分けられていた。講習時間は前者が1時間30分で後者が1時間、定員はそれぞれ10名だった。「講演+体験編」は、スクリーンでロボットの種類や役割などを聞いた後、プログラミングを体験するという内容だ。プログラミングは、バラバラに置かれた3つの箱を番号順に縦に並び変えるという作業で、この作業内容をロボットに入力する。その後は、ロボットが自動で箱を並び替えるという工程となる。なお、参加した10人全員が、同様のプログラミングをすでに学校で習っているそうだ。
「ロボット操作編」は「講演+体験編」と同じくロボットの基礎の座学を受けた後、実際にロボットを操作するという内容だ。講師がコントローラーの操作方法を教えた後に、参加者の子供たちが操作するのだが、日ごろゲームなどでコントローラーの操作に慣れているのか、一度講師から操作方法を聞いただけで、かなり手慣れた様子でロボットを操作していた。体勢の変わったロボットをもとの体勢に戻したり、対象物をロボットで持ち上げて迷路のような通路を移動させたりするのだが、ゲーム感覚で楽しんでいたようす。「UFOキャッチャーみたいにやればいいんだ!」といった声も聞こえてきたほど。講師からは「みんなうまいなぁ、カワサキに入ってロボットを一緒に作ろうよ」と、笑いを誘う場面も見受けられた。2グループに分けて2台のロボットを操作したのだけれど、みんなで「もっと右!」などと、声を掛け合って共同作業する場面も見られた。もちろん、みんな初めて会う者同士だ。
ロボットというと遠い存在のようにも思えるが、現在あらゆる場面で活躍しており、将来はさらなる活用が見込まれている。そのロボットに対して、小学生はすでに学校で学習していたり日常生活などで接していたりして身近な存在になっていると実感した講習会だった。なお、カワサキロボットエンジニアになろう!は、今後も開催される予定とのことだ。