ジャパンモビリティショー2023　MEGURO S1

ジャパンモビリティショー2023のカワサキブースメインステージに展示されたのがメグロS1だ。ワールドプレミアとなるメグロS1は、戦前から戦後にかけて存在した目黒製作所のモデルをモチーフとしており、モデル名にはSを採用する。目黒製作所のSシリーズといえば単気筒250㏄エンジンを採用しており、メグロS1も単気筒230㏄エンジンを採用することから“S”のモデル名を継承する。またカワサキはメグロS1を、目黒製作所のブランド名で販売されたSシリーズ最終モデルとなる1964年カワサキ250メグロSGの後継車とうたう。

メグロS1は過去の何かしらのモデルをベースに製作されたモデルではなく、エンジンと車体ともに新設計となっている。また、同じくジャパンモビリティショー2023のワールドプレミアとなるW230と、エンジンと車体を同様のモノとしている。エンジンに関しては、KLX230の流れをくむが、シリンダーヘッドからクランクケースまで外観が全く異なっている。ホイールはフロントとリヤともにワイヤータイプのスポークホイールで、フロントは正立フロントフォークとシングルディスクブレーキを組み合わせる。

目黒製作所のモデルを彷彿させるデザインとしては、タンクにあしらわれたメグロワークスのエンブレムや、サイドカバーとメーターにデザインされた“メグロ”の文字などが挙げられる。また、黒×クロームメッキのティアドロップ型タンクや前後スチール製フェンダーもネオレトロの雰囲気を助長させている。

カワサキはネオレトロの作り込みがうまく、メグロS1に関しても、現代のモデルに目黒製作所のモデルのイメージを巧みに反映させているといえる。