ヨシムラ
国土交通省は12月6日、交通事故の被害者本人やその家族・遺族(以下「被害者等」)が事故概要などの記録を残すことや、警察や自治体、民間被害者支援団体などで行なわれている支援制度を知ってもらうことなどを目的とした「交通事故被害者ノート」を作成したと発表。PDFデータの配布を開始している。
現在、毎年30万件を超える交通事故が発生しており、令和3年においては、2,636名が亡くなり、36万2,131名が負傷している。交通事故に遭った直後の被害者等は、突然のことで混乱している状態で、警察、検察、病院や裁判所を始めとしたさまざまな機関で事故の説明を行ない、各種手続きを行なうことになるのが現実だ。また、被害者等を支援する組織や制度はあるものの「知らなかったために利用することができなかった」「もっと早くに知りたかった」という声は少なくないという。
このような状況を踏まえ、国土交通省では有識者や被害者・遺族団体などの熱心な協力を受けて「交通事故被害者ノート」を作成。以下のサイトでPDFデータの配布を行なう他、12月19日からはナスバ((独)自動車事故対策機構)主管支所の窓口でも冊子の配布を行なうとのことだ。
あまり考えたくないことだが、交通事故は普段から一般公道を走る我々にとって決して無関係ではない。自らのライディングスキルに関係なく、周囲に巻き込まれる可能性もあるからだ。そして被害者になるだけではなく加害者になる可能性も否定できない。それだけに万一の事故後にはどんな流れが生じ、その都度どうすべきなのかは、本ノートも参考にして学んでいただきたい。