ヨシムラ
2022年スーパーバイク世界選手権の最終戦となる第12戦が11月18日から20日にかけてオーストラリアのフィリップアイランド・サーキットで開催される。その最終戦でカワサキレーシングチーム(KRT)ライダーのジョナサン・レイ選手とアレックス・ロウズ選手は、最高の形でシーズンを締めくくることを目標としている。
前戦インドネシア大会で2022年シーズンチャンピオンはアルヴァロ・バウティスタ選手に決定した。しかし、レイ選手はインドネシア大会で3度の表彰台を獲得し、激しい、エキサイティングなレースが展開された。フィリップアイランドはレイ選手自身とNinja ZX-10RRにとって、実り多き舞台となるだろう。そのレイ選手は今季5勝、通算117勝を挙げており、第11戦終了時点で通算450ポイントのシーズンランキング3位につけている。ランキング2位のラズガトリオグル選手が487ポイントで、1大会(合計3レース開催)で獲得できるポイントは最大62ポイントであることから、ラズガトリオグル選手の結果次第ではあるが2位に浮上するチャンスは十分にある状況だ。
ロウズ選手はドニントンパークとカタルーニャで達成した2回の表彰台をさらに上回りたいところだ。ロウズ選手は現在234ポイントでランキング6位。さらにランキングを上げるためには、5位のロカテッリ選手の245ポイントとの11ポイント差を覆す必要がある。
フィリップアイランドは左回りのレイアウトで、今大会でもっともタイヤに厳しいサーキットとなる。全長4.445kmのコースは起伏に富み、いくつかの高速コーナーと2つの低速右ヘアピンが特徴的だ。
KRTは昨年パンデミックの影響で訪れることができなかったフィリップアイランドでのシーズンファイナルに向けてすでに出発した。11月中旬の開催は近年稀となってる。なお、先日2023年スーパーバイク世界選手権のカレンダーが発表され、フィリップアイランドは2023年2月の最終週末に第1戦を開催することが決定している。
第12戦を前にしたKRTライダー両名からのコメントは以下のとおりだ。
ジョナサン・レイ選手
「フィリップアイランドをとても楽しみにしています。フィリップアイランドはレイアウトもいいし、チャレンジングなサーキットです。ここ数年よりも気温が低いので、グリップも増すと思うし、これまでとは違ったチャレンジになると思います。ただ、今のオーストラリアは春の真っただ中で、夏の始まりでもあります。2月には1日で四季を感じることができるし、真夏でもあるんですよ。だから何が起こるかわからない部分がありますね」
アレックス・ロウズ選手
「フィリップアイランドは、私が初めてレースをした場所であり、カワサキで唯一優勝した場所でもあります。だから、素晴らしい思い出があります。今年は2月ではなく11月に開催されるので、コンディションがどう変わるか興味深いですね。サーキットは高速コースで、他のコースとはまったく性格が違います。タイヤの寿命はつねに問題になっているから、金曜日の最初のセッションから作業を開始する必要がありますね」