ヨシムラ
10月1日、カワサキのインドネシア現地法人のカワサキモーターインドネシアは2023年モデルのNinja ZX-25Rを発表した。その発表では3モデルが紹介されたのだが、注目は何といっても最上位モデルとしてNinja ZX-25RRが新設定されたことだろう。今回はそのNinja ZX-25RRを中心に紹介する。
まず、2023年モデルのNinja ZX-25RとNinja ZX-25R ABS SE(日本におけるNinja ZX-25R SEに相当)はともにTFTカラー液晶ディスプレイメーターの新採用と、ヘッドライトやテールランプ、ウインカーのフルLED化、ユーロ4排ガス規制適合の新型マフラー採用が主な変更点となっている。Ninja ZX-25RRはNinja ZX-25R ABS SEをベースに、主に足まわりに変更が加えられた仕様となる。
2023 Ninja ZX-25RR
フロントフォークにはショーワのトップアウトスプリング付きSFF-BP(セパレートファンクションフォーク・ビッグピストン)φ37㎜倒立フロントフォークを新採用。トップアウトスプリング付きSFF-BPはNinja ZX-25Rから採用されているが、新採用された倒立フロントフォークはスプリングのプリロードが調整可能になっており、よりライディングにアジャストさせやすくなっている。
リヤショックはショーワのBFRC-liteと呼ばれるピギーバック(リザーバータンク)付きの新モデルとなった。BFRC-liteは2016年モデルからNinja ZX-10Rで採用されるショックユニットで、減衰力調整機構をダンパーピストンから独立させた高性能モデルだ。またフロントフォーク同様にレーシングモデルで見られるようなトップアウトスプリングを備えるほか、圧側・伸び側のダンピング調整も可能となっている。スプリングのプリロード機能は2022年モデルまでと同様だ。
マフラーもユーロ4の排出ガス基準に合わせて大型タイプに新設計された。このマフラー変更に伴い最高出力などの数値がどう変化したのかも気になるところだが、カワサキモーターインドネシアでは最高出力・最大トルクといった数値は公開していないので、Ninja ZX-25RRの出力面については不明となっている。なおマフラーが大きくなっただけに車重への影響も気になるところだが、2023年モデルのNinja ZX-25Rは180㎏で、国内仕様2022年モデルの183㎏より軽量になっているので、そこまで影響はなさそうだ。
電子装備的にはNinja ZX-25R ABS SEと同じくクイックシフターを標準装備化。また、TFTメーターを採用するとともにサーキットモードが新設定されたほか、Rideologyアプリを使用して携帯電話からバイクの各種仕様を制御可能としている。ちなみにサーキットモードに関しては残念ながら説明がないため詳細は不明だ。
カラーリングはライムグリーンのみの設定となる。Ninja ZX-25Rはメタリックスパークブラックのみ、Ninja ZX-25R ABS SEはメタリックマットグラフェンスチールグレーとキャンディーパーシモンレッドの2色を設定している。
2023 Ninja ZX-25R ABS SE
2023 Ninja ZX-25R
気になる価格はNinja ZX-25Rが105,000,000ルピア(2022年10月13日現在のレートで約100万4,455円)、Ninja ZX-25 ABS SEが123,500,000ルピア(約118万1,430円)、Ninja ZX-25RRが129,900,000ルピア(約124万2,654円)と発表されている。
なお、本情報はカワサキモーターインドネシアでの公開情報なので、国内導入などに関しては不明だ。