カワサキレーシングチームの運営母体プロベック(PROVEC)は3Dプリンターメーカーのマーク・ワン(MARK ONE)との契約を再締結

スーパーバイク世界選手権に参戦しているカワサキレーシングチーム(KRT)は、6度のスーパーバイク世界選手権チャンピオンに輝くジョナサン・レイ選手とそのチームメイト、アレックス・ロウズ選手とともに、テクニカルスポンサーとして3Dプリンターメーカーのマーク・ワンとコラボレーション契約を再締結し、同チームは今シーズンもマーク・ワンの製品を使用すると発表した。

レースにおいて、ライダーはシーズンを通して自分のスキルを高め、開発し、向上させ続ける必要がある。そのなかで3Dプリンターはアイデアを短期間で現実のものにし、KRTライダーが目標を達成するために非常に有用なツールと位置付けられている。

マーク・ワンは、プロ仕様の3Dプリンターをイタリアで設計・生産しているメーカーだ。顧客のニーズに合わせて3Dプリンターをカスタマイズし、実現までの全プロセスをサポートしている。マーク・ワンのコアビジネスは、技術ソリューションと革新的な素材の研究開発、および3Dプリントを職場に統合することに重点を置いており、これによってビジネスの生産サイクルに革命をもたらすことができるとしている。マーク・ワンのチームは、設計段階から完成品の実現に至るまで、適格な技術的アドバイスでユーザーをサポート。プリント過程の各段階でフィードバックを提供することで、生産時間を大幅に短縮しているとのことだ。

プロベックの技術部門は4年前からマーク・ワンの3Dプリンターを使い始めており、同社製品のあらゆる利点をKRTのレース活動に継続的に適用することができたと高く評価している。

今回の契約再締結に関して関係者からのコメントは以下のとおり。

ギム・ロダ KRTチームマネージャー

「今年もマーク・ワン社と新たな契約を結び、我々の開発アイデアやバイクの改良に同社の3Dプリンターを使用し続けることになりました。私たちは、彼らがKRTで彼らの製品を宣伝し、3Dがいかに便利かを世界に示すプロジェクトを見付けたことを誇りに思います。KRTの技術者は、マーク・ワンの3Dプリンターを使って、私たちのバイクで試したいパーツの製造時間を短縮し、日本からヨーロッパに送る3DデザインでKMCを支援しました」

マルコ・ザニ　マーク・ワンs.r.l. オーナー兼CEO

「カワサキレーシングチームがマーク・ワンの3Dプリンターによって、生産時間とコストを大幅に削減し、社内のサプライチェーンに革命を起こしたことは驚くべきことです。この技術はリアルタイム生産により、従来の製造業を驚くほど変えることができます。KRTによる当社の3Dプリンターの活用は、サプライチェーンの最適化を必要とする支社が分散している企業の横断的なモデルとして見ることができます。KRTが生産工程に革命を起こし、3Dプリンター導入の横断的な事例を提供できたことを嬉しく思います」