ヨシムラ
カワサキレーシングチーム(KRT)のスーパーバイク世界選手権オフィシャルライダーであるジョナサン・レイ選手とアレックス・ロウズ選手は、KRTの地元となるバルセロナ・カタルーニャサーキットで行なわれたテストに参加。チャンピオンシップのライバルたちと競い合った。
テストは8月20日(土)、21日(日)の2日間で実施。テスト日数には制限があるため、各ライダーはサーキットに行く日と休む日を選択している。
KRT本社に近い全長4.657kmのサーキットでは気温が高いなか、ライダーとピットクルーはプラクティスや予選の時間的制約からレースウィークでは試すことのできないセットアップオプションを評価する機会を与えられた。
日曜日のテストは最後の30分で雨が降り出したが、その時点でKRTの両ライダーはテスト前の目標に到達していたため問題なくテストをクリアしている。
レイ選手は土曜日の午後からバルセロナでのテストを開始し、暑いコンディションのなか、初日のベストラップを記録した。その後、やや涼しくなった日曜日の午前中に1分40秒913を記録し、この週末のベストラップを更新した。
ロウズ選手は土曜日を丸1日費やしてNinja ZX-10RRをテストし、暑いコースコンディションを想定したセットアップを検討した。初日の走行は90周を超え、1分42秒358のベストラップを記録している。そして日曜日はフロリアン・マリノ選手に交代した。
スーパーバイク世界選手権スケジュールは現在休みに入っており、次戦となる第7戦は9月9日から11日にかけてフランスのマニクールで開催される。バルセロナ・カタルーニャサーキットでは、マニクールからわずか2週間後に第8戦が開催されることになる。
テストを終えた関係者からのコメントは以下のとおりだ。
ジョナサン・レイ選手
「2日間のテストは、とても充実したものになりました。初日の気温が高いなか、午後からスタートし、すぐに40度後半から50度まで上がった路面温度に合わせてリズムをとることができました。初日にこのようなリズムを取ることができたのはよかったですね。
テストプランは一歩一歩進めていきました。シーズン中には、レースウィークエンドのストレスがない状態でしか試せないようなアイデアもありました。だから、テストでチェックできることはいいことなんです。そのひとつがマシンのポジションを変えて、それがどのような影響を与えるかを確認することでした。その結果、いくつかのよい結果を得ることができました。また、エレクトロニクスの面でも私たちはつねに努力を続けています。それをどう前進させるか、理解することができました。
それはさておき、暑いコンディションのなかでテストを行なうには最高の2日間でした。この暑いコンディションのなかで、かなりの速さと安定性を発揮することができました。まだ改善しなければならない部分であることは判明していますが、最初の兆候はポジティブなものでした。2日目の午後はレース・スタートに集中し、電子的、機械的な観点からベストなセットアップを理解することに努めました。そしてスタート時の自分のスタイルについてもね。この2日間はマシンをとても楽しむことができましたよ。鈴鹿では別のマシンに乗っていましたが、スーパーバイク世界選手権の夏休みをまた満喫することができました。ピレリタイヤとスーパーバイク世界選手権仕様のNinja ZX-10RRを理解するために、ここに戻ってくることができたのは嬉しいです」
アレックス・ロウズ選手
「モントメロでは1日だけテストを行ないましたが、暑い1日で、僕たちにとっては完璧でした。暑くて滑りやすい路面コンディションで、リヤの性能を向上させることが目標でした。土曜日の午後は、その点でいい仕事ができたと思います。コーナーの立ち上がりで少しでもいいポジションを取り、グリップを高めるために、さまざまなセッティングを試しました。その結果、いくつかのよい結果を得ることができたので、とても楽しめました。またスーパーバイク世界選手権のモードにも戻れて、みんなと一緒に楽しむことができましたし。マニクールでのレースに向けて、とても前向きな気持ちになっていますよ。今回のテストは本当に楽しかったので」
ペレ・リバ(ジョナサン・レイ クルーチーフ)
「土曜日に半日、日曜日に一日かけてテストを行ないました。9月のモントメロに向けてのスタート地点を準備しましたし、もちろん改善できる部分も見付かりました。最終的には試したいと思っていたことをすべて実現することができました。ジョニーはいいフィーリングでフィニッシュし、僕らのプランから欲しい情報をすべて収集することができました。これで次戦のマニクールへの準備は整いましたね」
マルセル・デュインカー(アレックス・ロウズ クルーチーフ)
「この数年、このコースは我々のセットアップと相性が悪いことがわかっていたので、この時期にテストができたことを嬉しく思っています。暑くなることはわかっていたので、この機会に暑くて滑りやすい路面コンディションでマシンを改良することができました。今回のテストでは明確な目標がありました。シャシーパッケージの重要な部分を、主にセットアップを通して改善したかったのです。速くて安定した走りができたので、今回のテストは目標を達成できたと満足しています」