ヨシムラ
2021年スーパーバイク世界選手権は新型コロナウイルス感染症のパンデミック以降、スーパーバイク世界選手権のイベントをすべてヨーロッパで開催してきた。しかし、10月15日から17日にかけての第12戦は、アルゼンチンのサン・ファン・ビリクムサーキット(全長4.276km)で開催されることになった。このアルゼンチン大会でカワサキレーシングチームのジョナサン・レイ選手とアレックス・ロウズ選手は、2020年のシーズン開始以来初となるヨーロッパからの遠隔地でのレースに臨むことになる。
ビリクムサーキットは、スーパーバイク世界選手権のレギュラーコースの中では比較的新しいコースとなる。レイ選手にとっては非常に実りが多いコースとなっていて、2018年から2019年にかけて、レイ選手はこのコースで開催された5つのレースのうち4つで勝利している。
レイ選手は、チャンピオンシップのポイントリーダーとなるトプラック・ラズガトリオグル選手とは24ポイント差の2位だが、直近のポルトガル・ポルティマオでのレース2で勝利を収め、士気を高めている。
アレックス・ロウズ選手は、カワサキレーシングチームでの2年目のシーズンはケガの影響を受け、予選では競争力のあるペースを見せているが、最近はレースを欠場している。しかし、彼は回復した状態でアルゼンチンに向かうことになる。そこで走行可能と判断されれば、ビリクムの3つのレースでは好成績を残したいと考えているとのことだ。
ビリクムの後、スーパーバイク世界選手権最終戦は、インドネシアのロンボク島に新設されたマンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキットにて、11月19日から21日にかけて開催される予定となる。
アルゼンチンに向かう両選手のコメントは以下のとおりだ。
ジョナサン・レイ選手
「アルゼンチンの可能性にとても期待しています。ビリクムは、私が過去に楽しんだことのあるサーキットです。スーパーバイク世界選手権の中では比較的新しいコースですが、ここで行なわれた5つのレースのうち4つで優勝したことがあります。このコースのレイアウトは非常に独特で、とても楽しいです。今年はフライウェイ・ラウンドを行なうのは不可能だと思われていましたが、それを実現してくれたサン・ファン政府、ドルナ、そしてすべての人に感謝しています。あらゆる制限があるなかで長距離ラウンドを計画するのは本当に大変なことですが、私たちはやり遂げます。私たちは行くのです。楽しみにしています。ポルトガルではマシンのフィーリングがとてもよく、力強かったので、アルゼンチンに行ってその自信を持ちたいです。もちろん、チャンピオンシップのことも考えなければなりません。そのことを忘れずに、懸命に仕事をして、ポイントの差を縮めていかなければなりません。目標は、より少ないポイント差でアルゼンチンを後にして、最終戦まで戦いを続けることです」
アレックス・ロウズ選手
「パンデミックが始まって以来、初めてヨーロッパ外でレースができるのは素晴らしいことだと思います。スーパーバイク世界選手権や関係者のみなさんに感謝しています。手と手首の状態を改善するために懸命に努力してきましたが、過去2回の大会ではほとんど出番がなかったので、スターティンググリッドに戻れることに興奮しています。目標はいつものように表彰台を目指して戦うことですが、ここ数戦はペースが確認できているので、体調がそれを可能にしてくれることを願っています」