ヨシムラ
カワサキレーシングチームのジョナサン・レイ選手とアレックス・ロウズ選手は、9月17〜19日に開催されるバルセロナのカタルーニャ・サーキットを皮切りにして、前例のない3連続のレースに臨むことになる。
2021年のシーズンは、これまでにないほどスリリングで予測不可能な展開を見せており、レイ選手が7連覇を目指して週末ごとに戦っていることは周知のとおりだ。
2021年スーパーバイク世界選手権第9戦となるカタルーニャ大会は、カワサキレーシングチームにとって文字どおりのホームイベントとなる。カワサキレーシングチームのワークショップとオフィスは、カタルーニャ・サーキットからわずか数百メートルの場所にあり、この大会は多くのチームスタッフにとっても特別な意味を持っているとのこと。2021年の他のラウンドと同様に優勝や表彰台をねらうチャンスであり、とりわけレイ選手は現在シーズンランキングトップのラズガトリオグル選手との7ポイント差を覆すために、モントメロとして知られるこのサーキットに挑むことになる。レイ選手は2021年のレースですでに9勝を挙げているが、このサーキットは初めてスーパーバイク世界選手権のレース会場として使用された2020年に、レイ選手がスーパーバイク世界選手権レースの初優勝者となった思い出の場所だ。
シーズン半ばに行なわれたカタルーニャでのテストでは、全般的に暑いコンディションのなか、2人のライダーにとって大きな収穫があったとカワサキレーシングチームは評価している。ロウズ選手は怪我の回復のために周回数を減らしたが、このテストでは両選手とも2020年バージョンに比べてターン10が変更されたカタルーニャのコースレイアウトで走行することができている。
直近のマニクールでの長距離レースでは2度の転倒があったが、フランスのスーパーポールレースではドニントンパーク以来の表彰台を獲得し、チームのホームゲームに向けて自信を深めているところとのこと。
なお、レーススケジュールはタイムスケジュールが若干だが変更になっているとのこと。土曜日開催のレース1は通常どおり14時から。日曜日も同じく11時から10周のスーパーポールレースが行なわれるが、レース2は通常より遅い15時15分からスタートすることになる。
カワサキレーシングチームの両ライダーからのコメントは以下のとおり。
ジョナサン・レイ選手
「バルセロナに戻るのは、いろいろな意味で楽しみです。昨シーズン、バルセロナで開催された初のスーパーバイク世界選手権レースで優勝しましたし、モントメロはチームのホームグラウンドです。多くの時間を過ごす場所ですし、多くのお客さまやスポンサーの方々がいらっしゃるので、最高の仕事をするために100%の状態で臨むことがより重要になってきます。とくに新しいターン10は、これまでよりもはるかにオープンになっていて、コースの流れがよくなっています。夏にテストを行ない、Ninja ZX-10RRではいいステップを踏むことができました。タイヤの消耗が激しいサーキットなので、レース終盤で強くなるためにはタイヤの消耗に注意する必要があります。マシンのフィーリングはよく、マニクールでは表彰台を目指して戦うことができましたし、バルセロナでも目標は同じです。チャンピオンシップは非常に接近していて、しかも3戦連続しているので、強さだけでなく、ミスをしない一貫性も非常に重要です。この3週間の結果がチャンピオンシップに大きな影響を与えるので、今からとてもワクワクしています」
アレックス・ロウズ選手
「カタルーニャのレースは、チームの多くのメンバーにとってホームレースであり、本社が目と鼻の先にあるということで特別なレースです。みんなにとって本当に特別なイベントなんです。また、昨年からスーパーバイク世界選手権のカレンダーに加わった素晴らしいサーキットです。私はサーキットのコースレイアウトをとても気に入っています。今年の初めに行なわれたテストでは、残念ながら肩の調子が悪くて数周しかできませんでした。でも、そのときの周回はよかったですよ。新しい形状のターン10は出口がオープンになったので、ライディングの観点からは非常に難しいものです。マシンがスピンしないようにコントロールしなければなりませんが、もしも暑い状況になったときにはそのコントロールが非常に重要になるでしょう。パッシングのチャンスでもありますが、同時にラップの最後のセクションの流れをよくしてくれます。今週末を楽しみにしています。目標は、再び表彰台に登ることです。マニクールではいいスピードが出ていたので、それを維持したいと思っています」