ヨシムラ
じつは2018年から改定された慣らし運転の条件
バイクを新車で購入後、各部がなじむまで急激なエンジン回転上昇を抑えて走る“慣らし運転”が必要だ。この慣らし運転に関してはじつは全メーカー一律ではなく、車両メーカーによって条件などが一部異なることもあるのだが、カワサキは従来、全排気量共通で新車購入から1,600㎞までの走行距離で回転数を抑えるようにと指示していた。
しかし、2018年10月30日から、カワサキ製バイクの全車種は現行の条件を慣らし運転の条件と定義づけられている。
慣らし運転の条件
最初の1,000㎞を走行するまでは、下表のエンジン回転速度以下でならし運転をしてください。慣らし運転を行うと車の性能を維持し寿命を延ばします。
399cc以下
走行距離 エンジン回転速度 0〜200km 4,000rpm 200〜350km 6,000rpm 350〜1,000km 控えめな運転 400cc以上
走行距離 エンジン回転速度 0〜350km 4,000rpm 350〜600km 6,000rpm 600〜1,000km 控えめな運転
一律1,600㎞から1,000㎞に短縮されたり、より細かく段階付けられているのがこれでよくわかるだろう。
なお、慣らし運転中は不用意な空吹かし、急な加減速は控えたい。たとえば回転上限が6,000rpmまでといっても、いきなり1,000rpm付近から6,000rpmを限度とすれば急に上げてもいいわけではない。慣らし運転とは、いわば準備運動のようなモノ。準備運動なのだから余計な負荷をかけないよう、スムーズな動き出しを心がけたい。
また、4,000rpmという指定があったとしても、走行条件によっては瞬間的に5,000rpmに突入することだってある。これで直ちにエンジンが壊れてしまうだとか、慣らし運転が無駄になってしまうこともない。頻繁にそのような状態にしてしまうのは望ましいわけではないが、「一時的に制限回転速度を超えることは問題ない」とカワサキもウェブ上に明記しているのでご安心を。
慣らし運転中は回転数上限に気をつかいつつ、しかもまだ体もそのバイクに十分慣れていない状態でもある。そのため法定速度を守りつつ、安全に走行しながら慣らし運転を完遂するように注意しよう。