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ヨシムラ

Kawasaki noslisu

大出力・超高速ではなく新しいモビリティへのアプローチの具現化

カワサキといえば大出力・最高速・加速といった言葉に代表されるように、ハイエンドの高性能バイクを生み出し続けるメーカーだ。しかし、その一方で安全・快適・手軽に移動できるシティユースにすぐれた小型モビリティへのアプローチも行なっている。それが電動三輪ビークルのnoslisu(ノスリス)であり、川崎重工で行なわれた同社ビジネスアイデア社内公募の第1号に選定され、今後事業化を目指すと発表した。

このノスリスはペダル操作を行なう電動アシスト自転車仕様と、ペダルレスで走行可能なEV仕様(要普通自動車免許)の2タイプからニーズに応じて選択可能な小型モビリティで、前2輪・後ろ1輪の三輪車ならではの安定性と、モーターサイクル事業でつちかった小型モビリティ開発技術を活かした高い操縦性を実現するという独自のリーニング機構(特許出願中)を採用することで、転倒リスクを低減させてスムーズで安定した走行を追求。空車時・乗車時いずれの状態でも自立するため、駐車時に車体を立てるという動作が不要でもある。また、フロントの2車輪間の低い位置には大容量の積載スペースを設け、荷物を積載しても低重心で安全性を確保するという。こういった点は若年者や力が弱い女性、高齢者にとっても非常に利便性が高くなる内容だ。ただ便利に動けるだけではなく安全性を非常に重視しているのが、各説明からも見て取れるだろう。

この事業化とは一般以外にも物流・公共交通機関など法人向けにも展開するほか、単なる製品販売にとどまらず、シェアリングサービスやフィンテックの活用なども視野に入れ、広く社会への普及を図るとのこと。2020年度下期から試乗会などのプロモーション活動、市場調査などユーザーとの対話を通じ、2022年度からの販売を目指している。

バイクとはまた違った、小型モビリティに対するカワサキのアプローチには今後も注目だ。

プロジェクトリーダー石井宏志氏コメント

「町で出会った高齢者から聞いた『家族のところに駆け付けたいときに一人で気軽に乗れる乗り物がない』という声をきっかけに、当社のモーターサイクルのノウハウを生かしてもっと多くの人々を幸せにしたいと思って開発しました。今後、ユーザーの声を聞き製品に反映しながら、社会の人々の生活に役立つモビリティを提供していきます。」

問い合わせ川崎重工業株式会社
コーポレートコミュニケーション部
電話番号東京:03-3435-2130 神戸:078-371-9531



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