ヨシムラ
電子制御機能と装備が充実したスポーツツアラー、Ninja 1000SX
EICMA2019で発表されたNinja 1000SX。欧州版は従来Z1000SX、それ以外はNinja 1000という名称だったが、2020年モデルで改められNinja 1000SXという名称で統一される模様だ。国内導入もリリースされており、2020年の初夏を予定しているとのことだ。
4代目となるSXは、スポーツツアラーとして正統進化
Ninja 1000SXは2011年に初期型が発売開始となり、リッタークラスのスポーツツアラーとしては短いスパンとなる3年ごとに機能的なモデルチェンジをはたしてきた。そしてシリーズ4代目となるこの2020年モデルは、スポーツツアラーとしての方向性はそのままに、主に電子制御機能と装備がより充実している。
SXになりさらに進化した電子制御機能。待望のクルーズコントロールも搭載!!
電子制御機能に関して、従来からIMU、トラクションコントロール、コーナーリングマネジメントファンクション、パワーモードなどが採用されているが、2020年モデルではこれらに加え、ライディングモード、クイックシフター、クルーズコントロール、電子制御スロットルバルブが新採用された。
このうちライディングモードは“スポーツ”“ロード”“レイン”“ライダー”の4モードから選択でき、それぞれトラクションコントロールとパワーモードの設定が異なり、ライダーモードは任意の組み合わせが可能となっている。
ライディングモード | KTRC | パワーモード |
---|---|---|
スポーツ | 1 | F |
ロード | 2 | F |
レイン | 3 | L |
ライダー(マニュアル) | 1/2/3/オフ | F/L |
クイックシフターはアップとダウンの両方を備え、スムーズで素早いシフトチェンジを可能としている。クルーズコントロールは、すでにニンジャH2 SXシリーズに採用されているシステムと同様に、クルーズコントロール作動中も、“+”“−”ボタンを押すことで速度を調整できる仕組みとなっている。
H2 SXやVERSYSに続き、ついにカラー液晶メーターを搭載。もちろんスマホにも接続可
装備も主に電気系機能が充実した。その代表例がメーターだ。Ninja H2 SX SEやVERSYS 1000 SEに採用されるカラー表示のTFT液晶パネルが、Ninja 1000にも新しく採用される。とはいっても、Ninja 1000SXの液晶パネルはNinja H2 SX SE、VERSYS 1000 SEとは異なるデザインで、ツーリングモードとスポーツモードの2パターンが設定され、さらにそれぞれがブラックとホワイトを反転できるシステムとなっている。さらにヘッドライト、ウィンカー、テールランプなど、すべての灯火類をLED化している。
豊富なシートバリエーションを用意し、幅広いライダーのニーズに対応
それと装備面でもう一つ、シートも改良され、シートの高さや幅、材質などが異なる数パターンを用意しているのも、多様なライダーのニーズに応えるうれしい装備になると言えよう。
全灯LED化、ブリヂストン新タイヤS22採用など、細かな変更も多数
電子制御機能と装備以外にパワーとトルクともに向上し、マフラーは右一本出しに変更。またデザインもシャープさに磨きをかけ、性能・見た目ともにスポーティさが増している。2020年モデルのNinja 1000SXは、装備と性能ともに進化して、より走りが楽しめるツアラーとなっていることだろう。
2020年モデル Ninja 1000SX
Ninja 1000SX オフィシャルビデオ
豊富なアクセサリー
Ninja 1000SX スペック一覧(欧州仕様)
車名(通称名) | Ninja 1000SX | |
---|---|---|
マーケットコード | ZX1002K | |
全長x全幅x全高 | 2,100mm×825mm×1,190mm(1,225mm) ※()内はハイポジション時 | |
軸間距離 | 1,440mm | |
最低地上高 | 135mm | |
シート高 | 835mm | |
キャスター/トレール | 24.0°/98mm | |
エンジン種類/弁方式 | 水冷4ストローク並列4気筒 / DOHC 4バルブ | |
総排気量 | 1,043cm3 | |
内径x行程/圧縮比 | 77.0mm×56.0mm/11.8:1 | |
最高出力 | 104.5kW(142PS)/10,000rpm | |
最大トルク | 111N・m(11.3kgf・m)/8,000rpm | |
始動方式 | セルフスターター | |
点火方式 | バッテリ&コイル(トランジスタ点火) | |
潤滑方式 | ウェットサンプ | |
エンジンオイル容量 | 4.0L | |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション | |
トランスミッション形式 | 常噛6段リターン | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
ギヤ・レシオ | 1速 | 2.600(39/15) |
2速 | 1.950(39/20) | |
3速 | 1.600(24/15) | |
4速 | 1.389(25/18) | |
5速 | 1.238(26/21) | |
6速 | 1.107(31/28) | |
一次減速比 / 二次減速比 | 1.627(83/51) / 2.733(41/15) | |
フレーム形式 | ダイヤモンド | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック(倒立・インナーチューブ径 41mm) |
後 | スイングアーム(ホリゾンタルバックリンク) | |
ホイールトラベル | 前 | 120mm |
後 | 144mm | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70 ZR17M/C 58W |
後 | 190/50 ZR17M/C 73W | |
ホイールサイズ | 前 | 17M/C×MT3.50 |
後 | 17M/C×MT6.00 | |
ブレーキ形式 | 前 | デュアルディスク300mm(外径) |
後 | シングルディスク250mm(外径) | |
ステアリングアングル (左/右) | 31°/ 31° | |
車両重量 | 235kg | |
燃料タンク容量 | 19L | |
乗車定員 | 2名 | |
発売予定日 | 2020年初夏 |