ヨシムラ
新世代のZはカワサキらしさに満ちていた
高速道路を乗り継ぎ三重県に入る。ここまでの疲労度は★4つといったところ。エンジンはトルクフルで振動が少なく快適なのだが、風当たりが強いのでマイナス1だ。今後発売開始予定のカフェならば印象も変わるはず。ネイキッドスタイルかビキニカウル付きか。実に悩ましい選択を迫られることになる。
市街地に入るとアップハンドルが威力を発揮する。低速時に取りまわしやすいのはもちろん、視線が高いので交通の流れを読みやすい。リラックスできることもツーリングでは有効。疲れにくいので集中力も持続する。安全運転には欠かせない要素だと言えよう。
東名阪自動車道・亀山ICで降りて関宿へ向かう。江戸時代に宿場町として栄えた関宿には今も古い街並みが残されている。Z900RSはその歴史的景観に負けることなくピッタリと収まった。やはりコイツは長きにわたるZの歴史を受け継ぐ存在だということが再認識できた瞬間だった。
ライディングポジション

またがってみると意外とコンパクトにパッケージングされていることに気付く。とくにタンクとシート、サイドカバーのつながりがなめらか。そのため足着きは良好だ。ハンドルはかなり高めでステップ位置は前方でやや高い。上体は起きて、ヒザの曲りが大きいというライディングポジション ※身長:166cm・体重:70kg
引き起こし
ミラー後方視認性

俗に“どら焼きミラー”と呼ばれるモノに似た丸型ミラーを採用。最近のカワサキは異型タイプのミラーを採用する傾向があるが、Z900RSはレトロ感を出すために、丸型を採用する。鏡面サイズが大きくステーも長いので、真後ろと斜め後ろともに視認性は高い
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横田 和彦
1968年6月生まれ。16歳で原付免許を取得。その後中型、限定解除へと進み50ccからリッターバイクまで数多く乗り継ぐ。現在もプライベートで街乗りやツーリングのほか、サーキット走行、草レース参戦を楽しんでいる。