ヨシムラ
東京モーターショー2017開催前にティーザー動画が公開され、大きな話題を呼んでいたカワサキのニューモデル・Z900RSが遂に正式に発表となった。
Z1を強く意識したスタイリング
カワサキがビッグバイク黎明期に世に送り出した伝説の名車Z1を彷彿とさせるZ900RS。登場前から、そのスタイリングが大いに注目を集めていたが、あらためてそのこだわり抜かれた造形にZ1の面影を見ずにはいられない。
ティアドロップタンクにダブルシート、丸形のヘッドライト・ミラー・テールランプ、ショートフロントフェンダー、ステンレス製メガホンマフラーなど、まさに現代のZ900 SUPER FOURといったデザインに仕上げられている。
さらにZ900RSの開発にあたってはカワサキ初となるエキゾーストサウンドのチューニングも実施。これはZ1000やZ900の開発時に行なわれた吸気音のサウンドチューニングのノウハウが活かされている。
今となっては貴重に感じられるシンプルな砲弾型のメーターは、アナログ指針式のタコ&スピードメーターを採用。そのうえで両メーターの間に液晶部分を設け、ギヤポジションやトリップなどを表示することで現代的な使い勝手のよさも確保されている。
Z900ベースのスポーティなエンジン&シャシー
エンジン&シャシーに関しては2016年11月にZ800の後継モデルとして登場したZ900がベースとなっている。
948ccの水冷4ストロークエンジンはボア×ストロークを73.4×56(mm)に設定。最高出力は111PS/8,500rpm、最大トルクは98N・m/6,500rpmを発揮する。そこへ、トレリスフレーム&アルミ製スイングアーム、前後17インチホイールを組み合わせる。ホイールベースは1,470mmに設定し、タンク容量は17ℓを確保。車両重量はZ900比(210kg)で5kg増の215kgとなっている。
エンジンは全体をブラックアウトしたうえで切削加工をほどこした冷却フィンをあしらうことで、Zらしさを視覚的にもアピール。ホイールデザインはあえて、レトロライクなデザインとしつつインナーチューブ径φ41mmの倒立フロントフォークにラジアルマウントキャリパー、φ300mmセミフローティングローターを採用しており、その走りにも期待が高まる。
Z1の意志を受け継ぐZ900RS
伝統のスタイリングと現代の走りが融合したZ900RS。Z1のスタイリングにRSという名称とくれば、ゼファー750/1100RSを思い出す人も少なくないのではないだろうか。あらためて見比べてみると、Z1にスタイリングが似ているのはゼファーなのだろうが、Z1は登場時に世界最高水準のパフォーマンスを誇った点を鑑みると、Z900RSもまたZ1の意志を継ぐハイパフォーマンスマシンといえるのではないだろうか。
主な特徴(リリースより)
- 標準装備されたETC2.0車載器キット
- 低中速域での力強さと扱いやすさが特性の948cm³水冷4ストローク並列4気筒エンジン
- エンジン性能向上に貢献するダウンドラフトタイプのスロットルボディ
- 空冷エンジンをイメージし、シリンダーヘッドに施したフィン
- Z1をモチーフにしたエンジンカバーとクラッチカバー
- 美しさにもこだわったバフ仕上げのステンレススチール製エキゾーストシステム
- ライダーを昂ぶらせるよう、研究されたエキゾーストサウンド
- 軽快且つ自然なハンドリングを実現する完全新設計の軽量トレリスフレーム
- 優れた快適性に貢献するφ41㎜倒立フロントフォーク
- 高い快適性とスポーツ性能を併せ持つホリゾンタルバックリンクリヤサスペンション
- コントロール性に優れたラジアルマウントフロントブレーキ
- 安定した車体の挙動維持をサポートする為に搭載されたカワサキ・トラクション・コントロール(KTRC)
- 軽い操作感とバックトルクリミッター機構を備えたアシスト&スリッパークラッチ
- 水転写デカールを採用した※美しいティアドロップフューエルタンク ※ZR900CJFA(BN1)のみ
- レトロなデザインを演出するサイドカバーとサイドカバーエンブレム
- クリアアルマイトコーティングが施されたアルミニウム製ニーグリップカバー
- 伝統のスタイルと現代の技術を融合させた丸型LEDヘッドライト
- Z1をオマージュしたデザインのLEDテールランプとテールカウル
- レトロな雰囲気と先進の機能を持たせた2眼メーターとマルチファンクション液晶パネル
- 確実なシフトチェンジをアシストするギヤポジションインジケーター
- スポークホイールスタイルのデザインを採用したスタイリッシュなキャストホイール
- アルミダイキャスト製サポートを用いた3ピース構造のフロントフェンダー
- ダブルステッチを施し、高級感溢れるツートンシート