ヨシムラ
コツを得るほどに運転が楽しくなっていく
レッドバロンが主催する“サイドカーライディングスクール”が、栃木県の那須モータースポーツランドで開催された。これは二輪とは違うサイドカー独特の挙動や操作を実際に運転しながら学ぶことを目的としているユニークなもの。興味はあるものの、一般的に試乗する機会がほとんどないサイドカーだけに、参加者には貴重な体験となったようだ。
カリキュラムは座学からスタート。午前中は直線路に置かれたパイロン間をサイドカーで往復し、インストラクターとマンツーマンで基本操作を修得、そして午後からはサーキットを周回する実践編に突入した。そして操作に慣れると、ハーレーやゴールドウイング、そしてバルカン1500など、5台ほど用意されたサイドカーへ自由に試乗することができたのだった。
さて、このスクールには実際に編集部員も参加。感想を聞くと…「優雅な乗り物だというイメージを持っていましたが、コーナーでは二輪以上に積極的に体を使って運転するものなのだと知り、認識を改めました。アクセルのオンオフや体重移動ひとつで挙動がいろいろと変化するので、運転するほどにその楽しさがわかってくる。ただ、これをいきなり公道で乗れと言われたら…、クセが強いので慣れるまではコワイと思います。ですから、こうした機会があるのは初心者にとって心強いでしょう。
おもしろかったのは、今回用意されたマシンのなかで、バルカンは最軽量のサイドカーだったのですが、もっとも操作にコツが必要だったことです。二輪の感覚だと、マシンは軽量なほど取り扱いがしやすい傾向にあるはずなのですが、軽量ゆえにサイドカーの操作性がダイレクトに現れたようす。右コーナーと左コーナーでは面白いほど挙動が変わりましたし、思い切って体重移動をしないと思ったように曲がってくれません。一方で、アクセルを開ければ“ババババ!”と元気よく加速していきますし、マシンの動きもクイックで、クセは強いものの、一番乗りこなしがいのあるマシンでしたね。こんなところで“男カワサキ”を感じられるとは思ってもいませんでした(笑)」
レッドバロンでは、今後もこうしたユニークなスクールを開催する予定であり、第2回那須MSL サイドカーライディングスクールは10月9日(土)に開催されるとのこと。興味のある向きは、こうしたスクールに参加してみてはいかがだろうか。