ヨシムラ
カワサキの有志社員によって結成されるチーム38が、ニンジャH2Rとともに世界的にも有名な最高速チャレンジ競技であるボンネビル・スピードウィークに参戦する。実は、チーム38は昨年もこの競技に挑戦する予定だった。しかし、異常気象によりコースが水没し、競技の開催そのものが中止となってしまった(昨年はその代わりとして、モハヴェ・マイルに参戦した)。今回のチャレンジは、そういう意味で昨年のリベンジともいえるだろう。
昨年のモハヴェ・マイルでは、1マイル(約1.6km)到達時点で348.2km/hを記録し、ニンジャH2Rのポテンシャルの高さを世界に知らしめた。
今回挑戦するボンネビル・スピードウィークのコースは、コース長が5マイル(約8km)あり、昨年のモハヴェ・マイルと比べると加速区間を圧倒的に長くとることが可能だ。それゆえ、ニンジャH2Rがその高性能を昨年以上に発揮し、さらなる好記録を残すことが期待される。
参戦車両のニンジャH2Rは、アッパーウイングを取り去るなど、外装パーツに小変更が加えられ、また、スプロケットやタイヤなどが競技仕様のものに交換されるが、エンジンも含め、それ以外の部分は基本的にノーマルだ。つまり、このチャレンジでは、ニンジャH2Rが生まれながらにもつ性能を存分に試すことができるのである。
ライダーは、カワサキのテストライダーとして約30年ものキャリアをもち、鈴鹿8時間耐久ロードレースへの出場など、レース経験も豊富な山下 繁氏が務める。
ちなみに、7月28日〜31日の日程で開催される今年の鈴鹿8時間耐久ロードレースの決勝日(31日)には、決勝レースのオープニングセレモニーとして、昨年のモハヴェ・マイルに出場したニンジャH2Rによるデモランが予定されている。ぜひ8耐に観戦に行って、その勇姿を見届けてほしい。