ヨシムラ
新世代ミドルネイキッドの実力をチェック
エンジンを始動し、早朝の編集部をスタートする。ニンジャ250よりも上体が起きて目線が高いので余裕がある感じ。ほんのちょっとの違いかもしれないが、交通の流れを広く見ることができるように感じる。セパレートハンドルのバイクはスポーツ走行の走りに集中しやすいが、市街地での走りはバーハンドルのほうが精神的にゆとりが持てるように思うのだ。
もうひとつのバーハンドルのメリットは、ハンドルで車体の動きをコントロールできること。車体と一体になり体全体で操るセパレートハンドルとは違って、ライディングフォームの自由度が高く、上体はそのまま腕の力を中心に車体を寝かしていくリーンアウトの体勢などもやりやすいのだ。街中でありがちな急な飛び出しからの緊急回避など、瞬間的に車体の向きを変えたいときなどにも有効。そのあたりがネイキッドが街乗りに適していると言われる理由でもあるのだ。Z250はライディングポジションにあわせてリヤショックのリンク比や特性が専用設定されていることもあって、ニンジャ250よりもさらにクイックに曲がっていく印象。かといってギャップ通過時などで大きく振られるような挙動を見せないのは、フロントまわりを中心とした剛性の高さによるものであろう。このあたりも先代より進化しているポイントだと感じた。
またブレーキの効きがよくなっているのも体感できた。スポーツモデルのように握り始めた瞬間から高い制動力が感じられるのだ。それも新装備された大径フローティングローターの効果であろう。スポーティな走りをするときには間違いなく強い味方になる。しかし若干の不安も感じた。ちょっと敏感すぎるような気もしたのだ。それがツーリング後半に影響を及ぼすのかどうか。そのあたりも気にして走ってみたい。
収納
ヘッドライト照射性
ハンドル切れ角
ヘルメットホルダー
シート快適性
クラッチ操作性
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横田 和彦
1968年6月生まれ。16歳で原付免許を取得。その後中型、限定解除へと進み50ccからリッターバイクまで数多く乗り継ぐ。現在もプライベートで街乗りやツーリングのほか、サーキット走行、草レース参戦を楽しんでいる。