ヨシムラ
初期型から長らく、オフ寄りのデザインを踏襲していたが、2008年からオンとオフを融合させたデザインを採用しているKLR650。見かけ上は変わっていないように見えるエンジンや足まわりも大幅に進化しており、パワーフィールとハンドリングが格段に向上している。
登場以来常に進化し続けるロングセラーモデル
KLR650は、今でこそオン・オフ問わず扱いやすいオールラウンダー的なイメージの強いモデルだが、ベースマシンは過激なイメージが強いビッグオフのKL600Rである。それだけに、発売当時の80年代半ばはパリ・ダカール・ラリーに参戦するマシンも見られるほどオフロード色が強かった。やがてその座を天涯にゆずると方向性が変化。スペックに大きな変更はないものの、低中速で扱いやすいフィーリングに変更。車体も落ち着いたイメージのカラーリングをほどこすようになる。
90年代半ばには、欧州向けにタンク容量を14.5ℓにしぼったKLX系のようなスタイルのバリエーションモデルも市販しているが、あまり販売台数が振るわなかったため、その後は併売していた従来のスタイルに一本化。2008年にはモデルチェンジにより、ほぼ現在のようなカタチまで進化することになる。
なお、各部の見直しによりフィーリングをさらに向上させたパワーユニットを筆頭に、フルカウル化や前後ブレーキ&足まわりの強化など、どちらかというとオンロードを楽しむための変更箇所が目立つ。とはいえ、あくまでオフロードも楽しめるようセットアップされているのがKLR650だ。前後ホイールには初期型と同じサイズのフロント21&リヤ17インチを採用しているが、このあたりはアドベンチャー系モデルを“究極のオン&オフロードバイク”と位置付けているカワサキならではだといえよう。
2008年モデル KLR650のカラーバリエーション
2008年モデル KLR650の主なスペック
全長×全幅×全高 | 2,296×960×1,348(㎜) |
---|---|
軸間距離 | 1,854㎜ |
シート高 | 890㎜ |
乾燥重量 | 196㎏ |
エンジン | 水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒・651㎤ |
ボア×ストローク | 100.0×83.0(㎜) |
最高出力 | 44㎰/4,500rpm |
最大トルク | 5.0㎏f・m/5,500rpm |
燃料タンク容量 | 23ℓ |
タイヤサイズ | (F)90/90-21(R)130/80-17 |
価格 | 輸出車 |