ヨシムラ
2008年にデビューし多くのユーザーの支持を受けたが、2016年をもってついに生産終了に。日本国内をターゲットとしたリッターネイキッド、ZRX1200ダエグのファイナルエディションを振り返る。
角Zの歴史を締めくくる金字塔となるモデル
70年代後半から80年代前半にかけて、当時最高の技術を投入されたZ系モデルとJ系モデル。現在でも、高い人気を獲得しているシリーズである。
そのZ系モデルとJ系モデルのなかでも根強い人気があるZ1000R、通称ローソンレプリカのイメージを継承し、現代の技術で生み出されたのが、1997年にデビューしたZRX1100である。2001年には排気量をアップし、車体各部の見直しが図られたZRX1200Rがデビュー。さらに2009年に日本国内専用モデルとして生み出されたのがZRX1200ダエグである。
日本の道路事情を考慮した扱いやすい性格の水冷4気筒エンジンや、日本人にマッチするポジション設定などにより、市街地からワインディング、高速道路まで幅広いフィールドで威力を発揮。そんな抜群の使い勝手を誇るZRX1200ダエグのファイナルエディションは、ローソンレプリカを彷彿とさせるカラーリングを採用。シートのデザインも独自のものとし、足着きのよさを向上。タンク上部の特別デカールやサイドカバーの特別エンブレム、エンジンヘッドカバーのリンクル塗装、ホイール&キャリパーのゴールド塗装などにより質感の高い仕上がりとなっている。これまで発売されたZRX1200ダエグのなかでも、スペシャル感の強いモデルとなっている。
このファイナルエディションにてZRX1200ダエグは生産終了。これによりZRXシリーズの幕も下りることとなった。
2016年モデル ZRX1200 DAEG Final Editionのライディングポジション
2016年モデル ZRX1200 DAEG Final Editionの主なスペック
車名(通称名) | ZRX1200 DAEG Final Edition | |
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マーケットコード | ZR1200DGFB | |
型式 | EBL-ZRT20D | |
全長x全幅x全高 | 2,150mm×770mm×1,155mm | |
軸間距離 | 1,470mm | |
最低地上高 | 135mm | |
シート高 | 790mm | |
キャスター/トレール | 24.5°/ 100mm | |
エンジン種類/弁方式 | 水冷4ストローク並列4気筒 / DOHC 4バルブ | |
総排気量 | 1,164cm³ | |
内径x行程/圧縮比 | 79.0mm × 59.4mm /10.1:1 | |
最高出力 | 81kW(110PS)/8,000rpm | |
最大トルク | 107N・m(10.9kgf・m)/6,000rpm | |
始動方式 | セルフスターター | |
点火方式 | バッテリ&コイル(トランジスタ点火) | |
潤滑方式 | ウエットサンプ | |
エンジンオイル容量 | 3.5L | |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション | |
トランスミッション形式 | 常噛6段リターン | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
ギヤ・レシオ | 1速 | 2.733(41/15) |
2速 | 1.947(37/19) | |
3速 | 1.590(35/22) | |
4速 | 1.333(32/24) | |
5速 | 1.153(30/26) | |
6速 | 1.035(29/28) | |
一次減速比 / 二次減速比 | 1.615(84/52) / 2.444(44/18) | |
フレーム形式 | ダブルクレードル | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック(インナーチューブ径 43mm) |
後 | スイングアーム(オイルショック) | |
ホイールトラベル | 前 | 115mm |
後 | 122mm | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70 ZR17M/C (58W) |
後 | 180/55 ZR17M/C (73W) | |
ホイールサイズ | 前 | 17M/C×MT3.50 |
後 | 17M/C×MT5.50 | |
ブレーキ形式 | 前 | デュアルディスク 310mm(外径) |
後 | シングルディスク 250mm(外径) | |
ステアリングアングル (左/右) | 38°/ 38° | |
車両重量 | 246kg | |
使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン | |
燃料タンク容量 | 18L | |
乗車定員 | 2名 | |
定地燃費(2名乗車時) | 25.8km/L(60km/h・国土交通省届出値) | |
最小回転半径 | 2.7m | |
カラー | ライムグリーン(LIM) | |
発売日 | 2016年9月15日 | |
メーカー希望小売価格 | 120万4,200円(税込み・当時) |
横田 和彦
1968年6月生まれ。16歳で原付免許を取得。その後中型、限定解除へと進み50ccからリッターバイクまで数多く乗り継ぐ。現在もプライベートで街乗りやツーリングのほか、サーキット走行、草レース参戦を楽しんでいる。