ヨシムラ
ZXシリーズ最強の運動性能を誇るスーパースポーツモデル
ある意味ツアラー的な資質も備えたそれまでのフラグシップモデルZX-12Rから一新、2003年モデルで大幅なモデルチェンジを果たしたZX-6R同様、軽量かつハイパワーなコーナリングマシンとして、カワサキが満を持して市場に送り込んだ、ZXシリーズ最強の運動性能を誇るハイスペックなスーパースポーツモデル。
モトGPマシンであるZX-RRでつちかったノウハウを10Rにはダイレクトにフィードバック。すべてにおいて新設計されたこのマシンは、乾燥重量170kg、最高出力175ps、パワーウエイトレシオ0.971kg/psという驚異的なハイスペックを実現。これにより、それまでライバル各社に大きくリードされていたスーパースポーツクラスにおいて、その差を一気に詰めるだけでなく、さらには大きなアドバンテージを持つことになったのである。もちろんそれは、そうしたパワースペックだけでなく、たとえばクランクケースとシリンダーを一体成型、背面ジェネレーターの採用により小型化されたパワーユニットや専用設計のフレームによるコンパクトな車体。6R同様トップアウト型スプリングを採用したフロントフォークやモトGPマシンゆずりのロングスイングアーム、フルアジャスタブルタイプのリヤショックなどのスタビリティの高い足まわりなど、すべてにおいて最新のテクノロジーを惜しみなく導入した結果であるといえよう。
2004年モデル Ninja ZX-10R(C)の主なスペック
型式 | ZX1000C |
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全長×全幅×全高 | 2,045×705×1,115(mm) |
ホイールベース | 1,385mm |
最低地上高 | 125mm |
シート高 | 825mm |
乾燥重量 | 170kg |
エンジン | 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒・998cc |
ボア×ストローク | 76.0×55.0(mm) |
圧縮比 | 12.7:1 |
最高出力 | 175ps/11,700rpm(欧州) 175ps/11,500rpm(北米) 106ps/11,500rpm(欧州出力規制) |
最大トルク | 11.7kg-m/9,500rpm(欧州/北米) 9.0kg-m/6,700rrpm(欧州出力規制) |
燃料タンク容量 | 17ℓ |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
キャスター/トレール | 24°/102mm |
ブレーキ/F | ダブルディスクφ300mm |
ブレーキ/R | シングルディスクφ220mm |
タイヤサイズ/F | 120/70-ZR17 |
タイヤサイズ/R | 190/50-ZR17 |
※掲載当時から一部表現を修正しています
柏 秀樹
自身が主催するライディングスクール、KRSを主な活動としつつ、雑誌やDVDなどのメディアで、ライディングテクニック講座や車両インプレッションを行なっている。KRSはオンロードからオフロードまで、週2〜3回のペースで開催されている。
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